チェスターが死んだ
朝起きたらチェスターが死んでいた時点から、今日の不幸は始まってた。
言わずと知れたリンキン・パークのボーカルである。
彼の自死が今日の始まりだった。
所用を済ませて家を出ると雨が降った。
仕事で使う資材が売り切れていた。
勉強がはかどらない。
仕事でトラブった。
どれもこれもチェスターが死んだことが引き金に思われてきた。
それだけチェスターの死は大きな不幸だった。
でも良い出会いもあったし、同僚と楽しい話も弾んだ。
最終的に決して不幸ではない今日だったが、それでも今日を振り返ると、彼の死が暗く頭を擡げるのである。
やっぱり死んでしまうのは悲しいことだし、自分で死んでしまったのなら尚更だ。
なるべく、生きていたいと思う。