下京区コンプトン

下京区コンプトンに住んでいました。

砕石業界

砕石業界にいたことがある。

砕石とは文字通り石を砕くのだ。

砕いてコンクリートアスファルトの原料にするのである。

田舎の国道沿いによくある砂利が積んであるところや、派手に山を切り開いて環境破壊甚だしいかんじのところはだいたい砕石屋だ。

 

僕は砕石屋に機械を売る商社にいたが、砕石業界は本当に残念だった。

斜陽産業な上、業界全体が5K仕事だった。

5Kとはキツい、汚い、給料安い、環境破壊、キチ〇イが多い、の5Kである。

 

あとよく人が死んだ。

僕が残念な会社に籍を置いていたのは一年半だったが、知っているだけで3人は死んだ。

平均すると半年に1人ペースである。

ファラオにでも祟られているレベルのペースだった。

2人は営業先の現場の人で事故だったが、1人は顔も知っているし会社でよく雇っていた職人だった。

 

まあ車上ホームレス状態だったので、いつ死んでもおかしくはなかったが、そもそもそんな職人を会社で雇うなという話だ。

そのぐらい会社も残念だった。

 

今思い出すと本当に狂気じみたことばかりでネタに事欠かないので、思い出したらまた書こうと思う。

 

 

左京区感

友達のライブを観にライブハウスに行った。

ライブハウスは5年ぶりぐらいだった。

 

ライブハウスというよりはライブ居酒屋という感じで、左京区感の強い店だった。

 

左京区感はなかなか京都以外の人には伝わりづらいと思う。

アングラとも言えない、なんとも退廃的かつ前近代的なかんじ。

だいたい60年代に学生運動をバリバリやってた左翼崩れが未だにそのノリで店をやっているのである。

そういう店は歴史的経緯か、京大のある左京区に集中しているので、左京区感と定義している。

ちなみに今日行ったところは右京区だった。

 

ライブの方は弾き語りの対バンで、友達の前の四日市から来たサイババみたいな人が滑り倒していた。

全体的にキツいかんじだったが、エフェクターの使い方だけ小慣れていた。

エフェクター芸人だ。

 

友達はソツなくほぼ喋らずに黙々と曲をこなしててオシャレだった。

弾き語りでのMCは泉谷しげる並みの勢いがないと猛烈に滑るので、彼のスタイルは正解だと思った。

 

 

突然肉が食いたくなり、女友達を誘って肉を食いにいった。

二軒目から女友達の彼氏が合流して、3人で飲んだ。

 

女友達から事前に「酔うと韻を踏む」という情報を得ていたので、ゴリゴリな人かと思ったらスキニージーンズを履いた細身のお兄さんだった。

声はえなりかずきだった。

 

最初は全然韻を踏む気配がなかったが、三件目で突如スイッチが入ってフリースタイルのラップが始まった。

彼女との馴れ初めから現在までを全てラップでまとめてて見事だった。

 

即興でラップの出来る人は語彙力もさることながら、頭の回転が早い。

機転が利き、しゃべり上手な人が多い気がする。

頭の回転がマッタリしてて会話についていけない事が多い僕には、実にうらやましい才能である。

 

声はえなりかずきだった。

 

色とりどりの世界

夜勤明けだった。

夜勤明けは銭湯に行くことが多い。

立ち仕事と短時間睡眠のダメージを癒すためである。

 

コンプトン周辺は下町なので、銭湯が多い。

徒歩圏内に二件、自転車の圏内なら六件もある。

 

京都の銭湯全般に言えることだが、背中に色とりどりの彩色を施した人が多い。

要はおヤクザさんが多いのだ。

だいたい平均して1人〜2人、最高は1日で4人見たこともある。

体洗ってたりすると、湯船に背を向ける形になるので、様々な種類の彫り物をまじまじと観察することができる。

下手なタトゥー雑誌より参考になるかもしれない。

 

もう慣れたのでヤクザがいても特に何とも思わないんだけど、この前明らかに顔ボコボコにされた形跡のある人がいた時はちょっと引いた。

 

任侠の世界は厳しいようです。

好きなカフェが潰れる

好きなカフェが潰れていた。

好きなカフェが潰れたのは今回が初めてではない。

少なくとも過去三回は潰れている。

 

よく考えるとが潰れる理由は明白で、要は流行っていないのだ。

 

僕の好きなカフェの特徴は

 

・コーヒーがうまい

・居心地がいい

・小規模店

・人が少ない

 

である。

 

これは裏を返すと

 

・材料費が高い

・回転率が悪い

・売上の最大値が小さい、経済規模も小さい

・売上が悪い

 

ということになる。

 

つまり僕が好きなカフェであればあるほど、潰れるリスクが高いのだ。

ダメ男に尽くして破滅するメンヘラ女みたいな話である。

あるいは貧乏神。

 

京都でカフェを営む人、これからカフェを志す人は、僕に好かれないよう頑張って下さい。

 

 

ピザ焼き

職場でBBQをした。

お世話になっている人やこれからお世話になる人たちを呼んでのアレだったので、裏役に徹していた。

ピザ窯があるので、それを使ってピザも焼いた。

というかBBQ中ほぼピザ焼職人と化していた。

 

薪を調節しながらのピザ焼きは妙に熱中するものがある。

ど素人ではあるが、過去に数回経験があるので熟練の職人のごとく黙々と焼いた。

気分的には魔女の宅急便のパン屋の無口な主人だった。

でも多分周りから見ると、ただ無表情でピザを焼いている顔の濃い人だったと思う。

そのせいかあまり他の人と交流できなかったのが悲しかった。

 

あとピザ窯から遠赤外線的なのが出てたのか、顔が熱い。

春の日差しとピザ焼きはお肌に悪いので、UVケアが必須です。